敷金を全額返したらモメた話

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敷金を返さないで欲しいと言われたことありますか?

 賃貸を借りていると必ずやってくるのが退去のタイミング、その時に敷金でもめたことありませんか?

敷金でもめたことありますか?

 いくら敷金を返してもらえるか、時によってはいくら追加で払わないといけないのか退去するときはドキドキしますよね。慣れるとだいたいは決まった決着になるのでドキドキもしなくなるのですが時々「あれ?」という場面に出くわすのが不動産の面白いところです。

実は私、先日もめました。

 一応、不動産のプロを自認している私ですが、この前もめたんです。
 もめたはもめたでいいんですが、その理由が不可解だったんです。

満額返金をしました

 単なる解約ではなく退職に伴う社宅から個人契約への名義変更案件だったので、敷金の精算は居住者である個人様がご退去の際に改めてさせていただくという新借主様との合意の元、現敷金を会社のほうから預かっておりましたので、全額返却いたします。と借主にとっては最高の満額回答返金を申し出ることになりました。

 これは、現契約者にとって最高の結果であることは言うまでもないでしょう。預けていた敷金が全額返ってくるんですから。

謎の主張をする社宅代行

 しかし、現契約者である会社様(社宅代行サービス業者が入っていました)の答えは、敷金を使って原状回復してもらわないと困る。というものでした。

え?

 関係者一同耳を疑いました。つまりこういうことです。

敷金いらないて何事や?

 どうも事情を調査するとこういうことがわかってきました。依頼を受けている会社様からは原状回復の処理までを請け負っているので、敷金全額返されたら自分たちがちゃんと仕事しているのか疑われるかもしれないから全額返されるのは困る。という謎な理論でした。
 いや、1円でも多く依頼者様のところに戻すのがあなたたちの仕事でしょ?と全額返金を再度提案しましたが、原状回復をした領収書を出してくれるならいいとまた眠たいことを言いよる業者でして、私も参ってしまいました…。(苦笑
 当方としても、受け取っていないものに架空の領収書は出せませんし、やってもいない工事で領収書を書くわけにもいきません。苦渋の選択としまして、私が取った手がエアコンのオーバーホールです。これであれば清掃費名目で領収書が出せますし架空発注にもなりません。
 長年の経験がモノをいいなんとか解決には至りましたが、とんでもない業者がいるものです。

依頼者の利益を守る業者を選んでください

 長いこと不動産をやってますが、敷金を返すと言ってもめた事例はこの1件です。しかも理由が自分のメンツを立てるために、依頼していただいてるお客様の利益を無視しした悪質なケースでした。
 こういう業者と取引をすると本当にがっかりします。しかし、このような依頼者無視の業者がいかに身近にいるかを思い知るいい機会でした。
 悪質な業者例は随時紹介していきたく思いますが、皆様もお気を付けください。そして、少しでもおかしいと思ったら身近な友人や家族、もちろん私でも構いません、ご相談してください。皆様の財産を守るためには必要なことです。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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