駐車場経営はやり方次第では儲かるんです。
不動産を塩漬けにするときの定番と言えば駐車場ですが、建物を建てなくても区画さえ整理すればできてしまうので、比較的小投資でオープン可能です。なので、駐車場経営は不動産投資としてはやりやすい部類に入るのではないか…と思ってはいますがそう簡単な話であればみんなやるのが世の常。駐車場には駐車場の難しさがあります。そんな駐車場経営ですが、筆者が利用率を上げた話をちょっとだけしてみたいと思います。
駐車場とて不動産ですから
人が住むわけではないですが、駐車場とて土地を使いますので立派な不動産です。そうなると自ずと大切なものは何かわかりますよね…?
立地こそ正義
駐車場とて不動産、であれば立地が勝負を決めます。
ただ、車を停める需要のあるところですので、普通の不動産需要とはちょっと違うところに注意が必要です。
駐車場における立地とは?
これはコインパーキングと月極駐車場で違ってくるので別の機会に細かいことはお話ししますが、コインパーキングは、近隣に駐車場が少なく路駐の多いところ、月極駐車場は賃貸マンションの多いところなどが代表的な立地となります。
筆者が担当した駐車場
ある日こと、普段からお世話になってるオーナーさんから会社の事務所が老朽化してきたので移転したいとの相談を受け別の場所へ移転するお手伝いをさせていただきました。残った事務所は自社ビル(とはいっても軽鉄でできた2階建てのボロビルです)でしたので、売るか残すか少し考えたいとのことで、まずは駐車場にでもして塩漬けにということになりました。
割と立地が良かったんです。
その駐車場にした土地ですが、近隣に駐車場が少なく、あっても月極ばかりでコインパーキングが少なく、飲食店や大学、オフィスがあり、住宅もバランスよくある立地だったためコインパーキングをするには面白そうな立地でした。
コインパーキングにしてみた
コインパーキングにしてみると、予想通りそこそこの稼働を確保しおおむね好調でした。しかし、満車状態が長く続くわけでもなく、いわゆる高稼働と言っていいのかは微妙な状態でもう一声欲しい状況というのが私の本音でした。
利用率アップ法を思いついた
そこで、周辺の状況を調査してみました。オーナーにも協力をお願いし定期的に駐車場周りを巡回してみると面白いことがわかってきました。大学が近いからなのか、飲食店需要なのかわからないですが、路駐が結構多いんです。しかも定期的に見る車もおりました。
車を駐車場に誘導したい
路上に停まってる車はいる、しかし駐車場は空いている。こんなミスマッチはよろしくありません。ですので、駐車場に止めるように誘導したいですよね。
そこで取った手段が、警察に通報です。
道路交通法45条1項1号にはこうあります。
車両は、道路標識等により駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、駐車してはならない。ただし、公安委員会の定めるところにより警察署長の許可を受けたときは、この限りでない。
人の乗降、貨物の積卸し、駐車又は自動車の格納若しくは修理のため道路外に設けられた施設又は場所の道路に接する自動車用の出入口から三メートル以内の部分
そう、駐車場の出入口から3m以内には駐車してはいけないんです。建物と建物の間に路駐すると端っこに駐車場があってそこから3m以内ってことはよくあるんです。そのほかにも交差点から5m以内など、道交法に違反してる車両を片っ端から通報しました。
巡回と摘発が増えると…
警察の巡回と摘発が増えると自然と路駐は減るから不思議なものです。
一方で、用事があるから路駐をしていたわけで、近傍にコインパーキングがあれば利用するという流れになります。こうしてこのオーナーのコインパーキングの稼働率は上がったわけです。
好きで通報するわけではないんです
一つ、誤解されては困るのが、好きで違反車両を通報するわけではないということです。
マンション管理で、火気厳禁もベランダでタバコを吸うホタル族や、深夜どんちゃん騒ぎをする住人に対しては厳しく注意を行います。そうしないとほかの住人の方に迷惑が掛かりますし、退去の原因になってしまうからです。
駐車場でも同じで、駐車場周りが路駐だらけになってしまうと、そもそも駐車場まで到達する道路が危険になってしまい出庫の際の事故や、駐車場を使いたいと思っているお客様がそもそも利用を諦めるという結果につながってしまいます。
マンション内は管理会社の管轄なので、管理会社。公道は警察署の管轄ですので警察署。私的制裁はこの国では禁じられているので、公権力の力を借りているにすぎません。
おわりに
路駐=駐車場需要という式はおそらく成り立っています。そこに停めたいから路駐があるのであり、駐車場があればモラルのある方であれば駐車場に駐車するはずです。
路駐は潜在客であると同時に駐車場近辺の風紀を乱す厄介な存在です。これをうまく制すれば駐車場経営はより一層うまくいくのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ご質問やご相談があればお気軽に下のメールフォームからご連絡ください。一応、中の人ではありますが、損得勘定なしでご相談に乗れればと思っています。
よろしければポチッっとよろしくお願いいたします!
コメント