分譲マンション価格が上がる理由

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分譲マンション価格が上がる理由

新築より中古のほうが高い?

 分譲マンションを検討したことがある方であればリセールバリューという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。そこで、何故、新築より中古のほうが高いことがあるのかを考えてみます。

新築マンション特有の事情

 新築マンションは確かに未入居という非常に強いカードを持っており、築年数も当然ながら0年ということもあり、その魅力は計り知れないものがあります。
 しかし、一方で新築マンションには大きなリスクがあります。 

総戸数という事情

 マンションの価格を決める際には様々なコストが考慮されます。土地代、建築費、広告費、人件費、モデルルーム費、などなどあるのですが、そこに周辺相場を考慮して価格は決定されます。
 そこに最後に総戸数という事情を考慮しなければなりません。
 例えば、400戸を供給するマンションとなりますと、一つの土地の上で400件の買主を探さないといけないわけです。すでに供給されているマンションにも住民がいることから需要があることを前提にマンションは建築するわけですが、半年や1年そこそこの限られた時間内ですべてを売りさばく必要があります。そうなりますと、あまり高い価格をつけてしまうと売れ残ってしまう、販売期間を延ばすと経費が掛かってしまう。そういった事情もあり、販売しやすい価格へ最終的な調整をするわけです。

人気マンションに〝見える〟か否か

 大好評第1期1次申し込み即日完売!

 こういったマンションの広告を見たことある方も多いかと思います。
 即日完売と聞くと余程人気のマンションなんだろうな。と思う方が多くおられるかもしれませんが、そんなことはございません。もし、そんな人気ならわざわざそんなことを言わなくても売れますし、第1期とか分けずに一斉販売しても売れるはずです。
 逆に言えば、即日完売ができなければ不人気に見えてしまう歪んだ現状が分譲マンション業界にはあるわけですが、400戸もあるのに40戸くらいを小出しにして即日完売に見せかける必要があるわけです。つまり、それだけの申し込みを獲得するためには、ある程度の価格調整は必要、ということです。

中古マンションはと言うと…

オンリーワンな中古物件

 一方で、いくら総戸数が多くても1個ずつしか出てこない中古物件は完売という要素を考慮する必要はありません。
 そうなると、完売するために行っていた価格調整を丸々する必要がないということになります。そのため、築年数にもよりますが、価格の逆転の一要素となるわけです。

立地面で有利な場合が出てくる

 マンションデベロッパーも少しでも高く売るために様々なことを考えていますが、一番手っ取り早いのが、より良い立地に作るということになります。用地取得にかかる時間も考慮しなければならないですが、基本的に駅に近いところから開発を始めます。そうすると駅直結のタワーマンションが先にできて徒歩5分のマンションがその後にできるというのはよくあることです。
 もうおわかりでしょう、駅直結の土地がないので駅から離れたところに新築が後から出来るわけですが、その新築マンションを検討するお客様も駅に近いほうがいいというのは当たり前のことで、駅に近いところに既存の物件があれば目移りするのは当然のことです。
 ここで需要が発生するので価格は上がる方向へ動くというわけです。

マンションは金融商品なんです

結局は需給バランス

 マンションというものが金融商品である以上、需給バランスで価格が決まるというのは当然のことで、供給が多い新築よりも1個限りの中古、立地に劣る新築よりも中古が選ばれることは多々あることであり、新築時には珍しくもなく、優位性もなかった物件が後発物件の登場で価値が上がることがあるということは覚えていて損はないのではないでしょうか。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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